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夢追い芸人インタビュー

しらすのこうげき
interview01
糟谷僚一

芸人になりたかったというより、テレビに出る人になりたかった

  • 所属
  • 太田プロダクション所属
  • プロフィール
  • 2016年1月結成。ツッコミの糟谷僚一と、ボケで女装男子のひよりからなるお笑いコンビ。
  • 芸歴
  • 7年目
  • アルバイト
  • マンション清掃

芸人になりたかったというより、テレビに出る人になりたかった

そう言って小さく笑うのは、太田プロ所属「しらすのこうげき!」でツッコミを担当する糟谷。幼い頃に両親が離婚したため、祖母といる時間が長く、自然とおばあちゃん子になっていた糟谷とって最大の娯楽はテレビだった。高校卒業後に「タレントになりたい」という夢を抱え上京する糟谷を、大好きだったおばあちゃんは笑って送り出してくれた。

進学したのはタレントコース。そこで教えられたのは、「一芸に特化して成功した人がタレントになれる」というリアルな現実だった。漠然とした夢を抱えた上京した18歳の若者に、秀でた芸などあるわけがない。
一年目を無為に過ごし、残り一年というタイミングで、同級生から「お笑いをやってみたら」と声をかけられたのが転機になる。

「お前の動きは面白い。そう言われたのが心に残ったんです」

最初は人を笑わせることができるか不安だった。だが、どんなきっかけでもいいからテレビに出たい。その思いが恥ずかしさや不安に勝ったのだろう。笑いの才能にあふれた相方を見つけて、強引にコンビを結成。オーディションでは見事に老舗芸能事務所から声をかけられ、卒業と同時にプロとしての第一歩を踏み出すことになった。

芸人になりたかったというより、テレビに出る人になりたかった

自分のペースでできる皿洗いは好き。きれいになっていくのって楽しい

芸人としての稼ぎがほとんどない糟谷がアルバイトを選ぶ第一条件は「家から近いこと」。そうしないと働くことが嫌になりそうだったからだ。職種を問わず近所で様々なバイトを経験したが、スピードと効率を重視される飲食店の接客だけは不向きだと感じたという。

「せわしないのが苦手だったんですかね。でも、自分のペースでできる皿洗いは好きでした。きれいになっていくのって楽しいじゃないですか」

コロナ禍で飲食店のアルバイトが途絶えたタイミングで見つけたのが、マンション清掃のアルバイトだった。不動産会社が自社で管理する物件の清掃が主な業務だ。だいたい3人ほどのメンバーでチームを組んで現場に向かう。

「管理物件に着いたらまずドアや外観の清掃ですね。次にマンションだったら共用部の掃除をします。マンスリー物件は部屋の掃除もします」

ゴミ置き場では、小さなゴミをまとめて、大きな袋に移し替える。手で触って違和感があったら、袋を開けて不燃物やびん・かんが入ってないかを確認する。それらが終わると次の物件へ。多い時は一日6軒ほどを巡回して清掃を繰り返す。

「朝から始まって、終わるのは夕方ですね。でも、急に仕事が入ってしまった時には、シフトを融通してくれるのがありがたいです」

仕事中は終始無言だが、休まず手を動かす糟谷の表情はどこか楽しそうだ。糟谷が歩くたび、建物はどんどんきれいになっていく。

身内のスネはかじりたくない。自分が何を言っても面白くなるように、中身も磨きたい

「建物のオーナーさんから、『きれいにしてくれてありがとう』って言っていただけると本当に嬉しいですね」

自分に与えられた仕事を黙々と遂行する糟谷は、社員からも高く評価され、芸人とアルバイトの両立を応援してくれるという。だが、可愛い孫を心配する祖母の口癖は「バイトしないでもいいのに」。糟谷の口座には少なくない金額が振り込まれることもある。糟谷はその度に苦笑いする。

「やっぱり身内のスネはかじりたくないです。自分を応援してくれる人たちに早く恩返ししたいから」

自分自身は「ポンコツ」だという自覚がある。だが、芸人としての強みがあるとしたら、ハートが強いこと。平場のトークでもスベることを恐れずどんどん前に出られる。
今後の夢はコンビでテレビに出ることだ。

「自分が何を言っても面白くなるように、中身も磨きたい。自分という人間を知ってほしいです」

昨年、中学の友人の集まりに出席した糟谷を迎えたのは、同級生たちの優しい笑顔だった。お笑い芸人として奮闘する糟谷を、同級生は応援してくれる。みんなの声が糟谷の力になる。

「落ち込んだ時は、応援してくれる人の顔を思い浮かべます。そうすると、もっとがんばらなくちゃって思いますよね」

取材・文:キンマサタカ

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