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夢追い芸人インタビュー

しらすのこうげき
interview01
糟谷僚一

実家を継ぐプレッシャーもあった。でもどうしても夢を諦められなかった

  • 所属
  • ホリプロコム所属
  • プロフィール
  • 2018年結成。立田慎之助と光達からなるお笑いコンビ。コンビ名はパンダより先。
  • 芸歴
  • 5年目
  • アルバイト
  • 寿司屋の店員

賄い付きの寿司屋を見つけたからそこで働くわ

アルバイトは立田が見つけてきた。
それから毎日、立田が賄いの写真を光達に見せつけるのが恒例になった。実家を離れ、愛情のこもった料理に飢えていた光達が、同じ場所で働くようになるまで時間はかからなかった。

二人が働くのは地元に根ざした寿司店。刺身に煮魚、新鮮な魚介を使ったランチが人気で昼時は多くの客が訪れる。仕事内容は、仕込みの手伝い、配膳、そして得意の話術を活かした接客。職場の人たちは気のいい若者を可愛がっているのがよくわかる。シフトも融通がきくし、「とても働きやすい」と二人は口を揃える。

仕事が終わったら、自宅に戻り、夜遅くまでネタ作りに励む。意見がぶつかれば喧嘩をするが、翌朝になったら忘れているのが光達のいいところだと立田は笑う。

「やはり性格が違うから、うまくいってるのかもしれないですね(立田)」

お笑いコンビ「シャンシャン」の立田が、小さい頃に憧れたのはスポーツ選手でもアイドルでもなく、テレビの中の芸人だった。お笑いが好きだった立田を、親はよく劇場まで連れて行ってくれた。生で見るプロのステージに少年は釘付けになった。

芸人になりたかったというより、テレビに出る人になりたかった

自分と真逆のキャラクターを持つ光達はうってつけの人材に思えた

中学の頃から仲のいい友人とお笑いの真似事をしてクラスの友達を笑わせていた。高3でお笑いの大会に出ようとした時に声をかけたのはもちろんその友人だったが、受験が近いからと断られてしまう。

「慌てて周りを見たら、背がデカくて物怖じしないやつが一人いたんです(立田)」

立田と同じ学年の光達は昔から有名だった。背は高いけど走るのが苦手で、いつも部活の先輩に叱られている。クラスではお調子者で、授業中にクラスメイトを笑わせては、先生に目をつけられる。だけど、文化祭でやる劇では主役に選ばれる。いわばクラスの人気者だった。お笑い芸人になることが夢だった立田にとって、自分と真逆のキャラクターを持つ光達はうってつけの人材に思えた。

そうして挑んだ初舞台。予選を無事に突破して、立田と光達の二人は大きなステージに立つことができた。司会を務めた人気芸人が、自分たちのすぐ目の前にいることに感動した。

高校卒業後、実家がお寺だった立田は「僧侶になれ」という無言の圧力のもと仏教系の大学に入った。だが、芸人になるという夢を忘れることはなかった。あの光り輝くステージに立った記憶はそれほど鮮烈だったからだ。

サークルに所属して細々とお笑いを続けるも、関西ではなんの実績も残せなかった。実家を継ぐというプレッシャーもあったが、芸人になるという夢をどうしても諦められなかった。

今の夢は、もっと世間に名前を知られるようになること

「大学3年の時に、お笑い芸人になろうって立田に言われました(光達)」

お笑いをやるのではなく、職業として芸人を選ぶ。その覚悟を立田は光達に伝えた。「自信がない」と尻込みをする光達に立田は言った。だったら実績を残してから上京しようと。

手始めに、東京で行われていた学生のお笑い大会にエントリーしたところ、プロの審査員から高評価をもらったことが二人の大きな自信になった。単位を取り終わっていた光達、授業がリモートだった立田は、大学4回生のときに思い切って東京に拠点を移す。お笑い養成所に1年間通い、しばらくして大手と言われる事務所に所属することができた。こうして二人はプロの芸人としてスタートを切った。

もちろん芸人の収入だけではまだまだ生活はできない。週に数度は朝からバイトに入り、賄いを食べて、元気をもらって帰る。そして朝方までネタを作る。

これまで下積みを続けてわかったのは、とびきり面白いネタか、あるいは見た目のフックがないと売れないということ。僕たちみたいな地味な見た目のコンビはネタで勝負するしかないんです、と立田は真剣な目をする。ちなみに立田の実家の寺は弟が継いだから、退路は断たれている。

今の夢は、もっと世間に名前を知られるようになること。単独ライブを大きなホールでやる日が来たら、お世話になったバイト先のメンバーを食事付きで招待するつもりだ。

「芸人になるという立田の夢に僕は付き合いました。だから、僕にもっと大きな目標ができたら、次は付き合ってもらいます。そのためにもっと売れたいと思っています(光達)」

取材・文:キンマサタカ

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